人間・演劇・からだとことばのレッスン(竹内敏晴)・野口体操(野口三千三)の研究と実践、ワークショップの開催、草野心平・宮澤賢治作品朗読劇制作・身体・声・心・言葉・朗読・身体表現

【骨】+【2】 正体を失う! (野口体操→「ぶら下がり」)

【骨】

この姿勢、上半身は力が抜けている。
(写真は動画【2】の途中)垂れ下がった上体を支える支柱は脚の骨である。脚の骨が自重を支えてくれれば、実は下半身の力も抜ける。

股関節から膝までの大腿骨、膝下には脛骨(けいこつ)、この二本の骨が継ぎ合わされて一本の柱となり、全体重を支えている。布団を物干し台に干し架けるように、左右一対の骨柱の上に股関節を折り目にして、下半身の肉布団と上半身の肉布団が振り分けられている。



腰のところでからだを二つ折りに畳んで、雑巾のように物干しにぶら下がっていると云ったほうが分かりやすいかも。ともかく、脚の骨を支柱に股関節を支点として、からだ全体の中身が二つ折りになって、もたれ掛かっているのである。(実際のところは、脚の筋肉が垂れ下がってはいないが、当人はそんな感じで動いている。)

からだ全体の背面側は、自重によって引き延ばされる。上半身の背中側(尻・腰・背筋・首筋)、下半身は脚の裏筋(尻・腿・膝裏・ふくらはぎ・アキレス腱)の全てが、同時に伸張させられている。

この姿勢で膝を小さく屈伸して、支柱となる脚の骨を揺すぶってやれば、骨柱に乗せ架けられた肉布団は、風に揺れる洗濯物のように(或は弥次郎兵衛のように)、ユラユラと動き背面の緊張が緩んで行く。もちろん内臓やからだの全ての中身も『ゆ』るむ。からだはさらに重さに任せて深く垂れ下がる。

からだの体重や姿勢を支えるのは、筋力ではなく、骨の繋がりである。それも、骨格と呼ぶようながっちりと固定した構造物ではなく時々の姿勢(動き・運動)の様々な変化に応じて、自在に連携して新たに繋がりを作り出す、骨の力による。これが判らないとからだの力を抜くことが難しい。

骨の力を如何に利用するか。『ゆるみけーしょん』の大切な観点である。

一休禅師(いっきゅうさん)の骸骨の画を思い出す。人間の正体は骸骨だった!骨に負かせて「ひとやすみ(^O^)一休み~♪)」

(前回の【肩凝り】、実は骨力を十分に利用できていないのを「肩肘張って」無理矢理に筋力=意志力で補おうとするのが一つの原因だと思う)




【野口体操動画】
★一巡目もくじ★
【1】 ユラユラ ユルユル フワァー (野口体操→「ぶら下がり」) 【2】 正体を失う! (野口体操→「ぶら下がり」) 【3】 動きの中には『ゆるみ』があり『ゆるみ』が動きを生み出す 【4】 『ゆるみ』崩れ 流れ 動く (野口体操→「背中の百面相」) 【5】 からだバンジー (野口体操→「腕立てバウンド」) 【6】 一点逆立ち (野口体操→「ヨガの逆立ち」) 【7】 『四股の動き』(野口体操→「四股」) 【8】 『前突き!~☆』 (野口体操→「?」) 【9】 『お尻の妙なる響き』 (野口体操→「尻たたき」) 【10】 『膝で胸を打つ』 (野口体操→「むね打ち」) 【11】 『ゆ』のうごき(野口体操→「おへそのまたたき」)
★二巡目もくじ★
【1】+「肩凝り」  【2】+「骨」  【3】+「呼吸」  【4】+「自由自在」  【5】+「緊張と弛緩」  【6】+「理想・目標」  【7】+「不安・不安定・安心」  【8】+「姿勢・表現」  【9】+「知恵」  【10】+「満点」  【11】+「歪み」  【まとめ】+「これから」


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2011-12-19 : 野口体操 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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プロフィール

瀬戸嶋 充

Author:瀬戸嶋 充
声の産婆師。身体表現・身体コミュニケーション指導者。演出演技指導者。
1981年 竹内敏晴氏・野口三千三氏に師事。1984年 竹内演劇研究所レッスンスタッフ。1988年 人間と演劇研究所設立、からだとことばのレッスン・野口体操・演劇教室を指導。
その他、教育・医療・福祉・公民館等の現場に於いて、身体ワークショップや舞台上演を多数開催。
現在は、「身体・声・言葉」について、演劇の範疇をこえて、レッスンの場を広げている。
草野心平・宮澤賢治の詩と物語を愛す。

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